紙おむつ・軽失禁について
ここでは「紙おむつ」の使い方や処理方法等の知識から、安全・環境への取り組みまでQ&A形式でご紹介致します。
Q. 使用後の紙おむつはどのように処理するのがよいでしょうか。
一般家庭の場合
家庭で使用した紙おむつは、家庭一般廃棄物として自治体の清掃事業でのごみ収集に出し処理します。その際、紙おむつを可燃ごみとして回収するか、不燃ごみとするかは自治体によって異なりますので、お住まいの清掃当局のルールにしたがってください。
老人施設の場合
事業系廃棄物で基本的には自治体の清掃部門の収集対象外です。専門の収集業者に収集・処理を委託することになりますが、自治体によっては無償または有償での収集を行っているところもあります。地元自治体の清掃事業部門へご連絡のうえ、ご相談ください。
病院の場合
感染性疾患の患者が使用した紙おむつについては医療廃棄物の「感染性廃棄物」として法律にしたがって処理することが必要です。非感染性の患者が使用した紙おむつの場合は「事業系一般廃棄物」となります。いずれの場合も基本的には自治体の清掃部門の収集対象外です。専門の収集業者に収集・処理を委託することになります
(詳細はQ2参照)
。
Q. 病院内で使われた紙おむつは、院内感染の問題から医療廃棄物の処理が適当かと思いますが。
病院内で使用されたからといって、すべてが医療廃棄物に該当するとはいえません。院内での処理状況で大別すると、感染性廃棄物か、非感染性廃棄物かによって、その処理方法は異なります。
医療関係機関(病院、診療所、老人保健施設、衛生検査を行っている衛生検査所、医療及び検査に係わる研究をしている研究所、助産所等)で使用された紙おむつは、感染性か非感染性かを、医療関係機関の特別管理産業廃棄物管理責任者が分別しなければなりません。非感染性であれば、事業系の一般廃棄物となるので、医療関係機関内処理(焼却)または各市町村に登録された一般廃棄物処理業者に委託し、適正に処理しなければなりません。
感染性であれば、特別管理一般廃棄物の医療廃棄物として下記のような取扱いになります。
1.
適正な焼却条件のもとに医療関係機関内焼却
2.
滅菌処理後、一般廃棄物として処理
3.
業者委託をするために、医療関係機関、収集運搬業者、中間処理業者、の直接三者契約により、感染性廃棄物の適正処理のため、処理計画、管理規定を作成し、感染性廃棄物を梱包した容器に感染性廃棄物である旨をバイオハザードマークなどにより表示して処理状況の把握をし、管理票を用いて実際に菅理しなければなりません。
なお、
医療廃棄物のガイドライン
(PDFファイル : 145KB)
を参照するとともに、各市区町村の行政窓口にご相談ください。
Q. 紙おむつに便をつけたままごみ処理してはいけませんか。
「使用後の紙おむつの付着した大便は、必ず取り除いてトイレに始末してください。残りは、不衛生にならないようにしてください。」とパッケージに表示してあります。大便を取り除いた後、パッケージの絵表示を参考にし、小さく丸めて処理してください。ゆるい便は落としにくいものですが、紙おむつ使用のマナーとしてできるだけ取り除くようにしてください
(基礎資料・紙おむつの品質に関する表示規格)
。
ゴミの処理方法は自治体により取り扱いが異なりますので、お住まいの地域の方法や規則に従ってください。また、外出先などで使用した紙おむつは持ち帰るようにしましょう。
Q. 使用後の紙おむつのニオイや、交換した時の部屋のニオイが気になります。良い方法はありませんか。
使用後の紙おむつは、衛生面から紙おむつに付着した大便を取り除いて始末してください。紙おむつの汚れた部分を内側にして丸めてテープで止め、新聞紙等に包んでから、ごみ用のポリ袋に入れてきっちり口を締めて出してください。また、紙おむつ用のごみ箱は戸外に置いている方も多いようですが、その際にはふた付きのものを使用しましょう。
部屋全体に臭気がある場合は、まず換気をよくしてください。また、衣類、寝具、敷物にしみこんでいることも考えられますので、洗濯の際には洗濯用消臭剤などを使い、場合によってはふとんに消臭シートをはさみ込むのもよいでしょう。からだのにおいをとるために清潔を維持し、入浴、清拭を心がけ、大便の時も拭くだけでなく洗うようにしましょう。
Q. 家庭、老人施設、病院での使用済み紙おむつの処理は法律上、どのように位置付けされているのでしょうか。
日常生活に伴って生じた家庭から排出される使用済み紙おむつは「家庭廃棄物」として位置付けされ、自治体によって収集・処理されています。
デイケアセンターや老人ホームなど医療行為を伴わない介護施設で使用された紙おむつは、事業系の一般廃棄物として位置付けされており、基本的に自治体以外の収集業者によって収集・処理されています。自治体によっては収集業者の収集した事業系一般廃棄物を受け入れ焼却等の処理を受託している場合もあります。
病院で使用された紙おむつは、感染性疾患の患者が使用した「感染性廃棄物」と非感染性の患者が使用した事業系一般廃棄物とに分けられます。この分別は医療機関の責任において行われています。
「感染性廃棄物」は、法律の定めによって、特別管理一般廃棄物(特別管理産業廃棄物とは異なります)として処理されなければなりません(共通編Q2)。非感染性の患者が使用した紙おむつは、事業系一般廃棄物として収集業者によって収集・処理されます。
(PDFファイル : 256KB)
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