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綿棒について

ここでは「綿棒」の使い方や処理方法等の知識から、安全・環境への取り組みまでQ&A形式でご紹介致します。

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綿棒の基礎知識

 
綿棒の定義
1. 綿棒の種類
2. 綿棒の製造方法
3. 綿棒の滅菌方法
4. 綿棒の自主基準
5. 綿棒の歴史

 
綿棒の定義 ページの先頭へ >>

  綿棒とは、紙軸やプラスチック軸、木軸の片側または両端に綿体(脱脂綿)を接着したもので、清浄と清拭を目的にするものです。  

 
1. 綿棒の種類 ページの先頭へ >>

  綿棒は用途によって、「一般用」「医療用」「工業用」に分類されます。  

 
一般用綿棒
 

  耳掃除や赤ちゃんのケアなど、主に一般家庭で使用されるもの。雑貨品に分類されるため、薬局やスーパー、コンビニエンスストアなどで購入できます。近年は抗菌または滅菌済み製品が増えています。なお、化粧用綿棒も「一般用」に含まれます。  

  抗菌: (一社)日本衛生材料工業連合会では、抗菌自主基準を制定しており、抗菌の定義を「当該製品(素材を含む)の表面における細菌の増殖を抑制すること」と定めています。綿棒においては、綿球表面の開封までの抗菌性能を保証していて、細菌を全く増殖させないことが基準となっています。  

 
医療用綿棒
 

  医療現場で使われる綿棒。患者の耳や鼻の清掃のほか、病原体や微生物の採取、患部の消毒などに使用されます。外科、内科、小児科、耳鼻科など、各科の用途に合わせたさまざまな形状のものがあります。  

 
工業用綿棒
 

  主に精密電子機器や電子部品、基板、光学機器などの清掃に使われる綿棒です。狭い場所での利用に合わせて軸が長く綿体部分が小さいのが特徴。静電気を防ぐため、防止剤を含浸したタイプなどもあります。  

 
2. 綿棒の製造方法 ページの先頭へ >>

  綿棒の製造は、大きく「1.軸(紙、木、プラスチック)の製造」「2.接着剤の塗布」「3.綿の巻き付け」「4.綿体の成形」「5.乾燥」の5つのステップにわけられます。ここでは家庭用綿棒として一般的な紙軸タイプの製造工程をご紹介します。  

 
【1】軸の製造
 

  ロール紙を規定のサイズに切断後、ローラーを使って丸めていきます。丸める際に水を含ませて圧縮することで接着剤が不要となります。  

 
【2】接着剤の塗布
 

  ベルトにのった軸が接着剤の付いたローラーの上を通過することで軸の両側に接着剤が塗布されます。  

   

 
【3】綿の接着
 

  綿の付いた部分が解繊機によってほぐされた綿の上を転がることで、軸の両側に綿が接着されます。  

   

 
【4】綿体の成形
 

  仕上がりの形状型の上を転がして、綿部分のカタチを整えます。途中、ローラーを使って綿表面に成形糊を塗布。かた崩れを防ぎます。  

 
【5】乾燥
 

  最後に温風とヒーターなどを使って乾燥。1分間におよそ600本程の綿棒が製造されます。なお、これらの工程をすべて1台の機械で行うのが一般的です。  

 
3. 綿棒の滅菌方法 ページの先頭へ >>

  医療用綿棒と一部の一般用綿棒には滅菌処理が施されています。滅菌方法としては製品梱包後の処理が可能な「EOG滅菌」と「電子線滅菌」が用いられます。  

 
EOG滅菌
 

  EOG(エチレンオキサイドガス)を用いるため、製品梱包(透過性のある専用紙による梱包)後の滅菌が可能です。ただし、近年は廃ガスの大気放出が問題となっており、廃ガス処理施設の併設を義務づける自治体もあります。  

 
電子線滅菌
 

  EB滅菌とも呼ばれるもので、熱電子の放出により微生物を滅菌する方法です。わずか数秒で滅菌が完了するため、圧倒的な高速処理が可能となります。  

 
4. 綿棒の自主基準 ページの先頭へ >>

  日本衛生材料工業連合会では、一般用綿棒(一般家庭で人体を対象にして使用する綿棒)における「安全衛生自主基準」を定め、綿棒の安全性・品質の向上および消費者の身体に対する被害の発生防止に努めています。基準内容は「1.目的」「2.定義」「3.適用範囲」「4.製造基準」「5.安全衛生規格および試験法」「6.表示」「7.製造設備・構造」「8.製造管理」「9.品質管理」「10.苦情処理」の10項目で構成されています。  

 
5. 綿棒の歴史 ページの先頭へ >>

  綿棒は1923年、アメリカで誕生しました。発明家である Leo Gerstenzang が、爪楊枝に脱脂綿を巻きつけて使っている妻を見て発明したのがはじまりと言われています。一方、日本での普及は第二次世界大戦後。当初はアメリカ進駐軍の放出品として市場に出回りました。国内での製造は1965年。平和エーザイ株式会社(現・平和メディク株式会社)により国産品第1号が発売されています。