ガーゼ・脱脂綿・包帯・清浄綿について
ここでは「ガーゼ」「脱脂綿」「包帯」「清浄綿」の使い方や処理方法等の知識から、安全・環境への取り組みまでQ&A形式でご紹介致します。
医療ガーゼの定義
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医療ガーゼとは、出血の抑制、液の吸収、擦過傷、乾燥又は汚染からの器官の保護のため、外科切開口、他の皮膚創傷又は内部構造に適用することを目的とする主としてガーゼから成る器具をいいます。綿またはその同属植物の種子の毛より得た純綿糸を平織した原布を脱脂し、漂白したもので、以前は医薬品扱いでしたが、平成17年4月1日から一般医療機器(クラスI)に区分変更。名称も「医療ガーゼ」と改まりました。
医療ガーゼの来歴
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ガーゼという名称は、地中海東岸にあるガザ (Gaza) という薄織物などの産地名に由来するといわれています。
日本薬局方にガーゼが初めて収載されたのは1906年7月のこと。明治初期にはガーゼの代わりに綿撒糸(長さ15cmほどの漂白した綿糸の両端を束にして結んだもの)が使用されていましたが、1887年(明治20年)前後から今日のような薄地織物の形状に変わりました。国内での本格的な製造は1895年。名古屋でのガーゼ生地を製織した事に端を発するといわれています。
医療ガーゼができるまで
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純綿単糸
まじりもののない純綿から単糸を紡ぎます。
整経・糊付
純綿単糸を整経。また糸の強度を高めるために糊付を行います。
織機(生地となる)
製織した生地は通常40〜80m強の長さに折りたたみます。
精練・漂白
のり抜き剤を溶かした温液に数時間から一夜浸漬してから水洗いをします。その後、水酸化ナトリウム液などで煮沸し、脱脂後に漂白、酸浴、水洗、乾燥を行います。
加工
医療ガーゼは、その形状によりタイプⅠ〜タイプⅣの4種類に分類。標準幅及び標準重量が規格として定められています。
Q1. 医療ガーゼの有効期間はどのくらいですか?
Q2. 医療ガーゼはどこで購入できますか?
Q3. 黄色く変色した医療ガーゼを使用しても大丈夫ですか?
Q4. 医療ガーゼは再利用できますか?
Q5. 織りむらがある医療ガーゼは使用できますか?
Q6. 色のついた別の繊維が混じっている医療ガーゼは不良品ではないのですか?
Q1. 医療ガーゼの有効期間はどのくらいですか?
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医療ガーゼは材料の化学変化が小さいため、開封後、数日が経過しても問題なく使えます。
開封から長期間経過したものを使うときは、埃や変色の有無を確認してください。
保存の際は湿気が少なく、直射日光が当たらない場所を選んでください。
Q2. 医療ガーゼはどこで購入できますか?
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医療ガーゼは薬事法により一般医療機器に分類されるため、薬局や薬店のほか、スーパーやコンビニエンスストアなどでも購入できます。
Q3. 黄色く変色した医療ガーゼを使用しても大丈夫ですか?
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医療ガーゼの繊維は高温により多少変色する場合がありますが、品質・効果に問題はありませんので、安心してご使用ください。
Q4. 医療ガーゼは再利用できますか?
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医療ガーゼの再利用は、衛生上の観点からできません。
使用後は可燃ゴミとして速やかに破棄してください。
Q5. 織りむらがある医療ガーゼは使用できますか?
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製織の工程で縦糸にたるみがあると稀に糸の片寄りが生じますが、安全性には問題ありませんのでそのままご使用ください。
ただし、横糸が抜けている場合は、厚生労働省が定める医療ガーゼ基準により、規格外品の扱いとなりますので使用は避けてください。
Q6. 色のついた別の繊維が混じっている医療ガーゼは不良品ではないのですか?
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綿糸紡績工程において極わずか着色異繊維が混入する場合がありますが、当工業会開発技術委員会で実施した、細胞毒性試験、皮内反応試験、感作性試験の結果から、ガーゼ混入異繊維の生物学的安全性が確認されています。